eラーニング 内製化のすすめ

eラーニングシステムはあくまで”器”

社内研修の方法の一つに、eラーニングがあります。 eラーニングといっても、人によって受けとめるイメージは微妙に違うでしょう。パソコンを使った学習を思い浮かべる人もいれば、オンライン上でやるものだと確信しているケースもあります。

登場したときから、なんとなくイメージ先行の感が強かったeラーニングです。あたかも、何でもできる画期的な人材育成・能力開発のツールだと思われていました。期待をこめ、お金をかけて構築した社内のeラーニングシステムですが、十分にいかしきれていない企業は多いでしょう。

システムといっても、立派な器があるだけで、肝心の中身が伴っていませんでした。

コンテンツはあまり流通していない

数年前、私は情報セキュリティの社内研修を実施するために、すでに構築されていたeラーニングのシステムを活用しようと考えました。当時勤めていたメーカーの従業員数が、グループ企業を合わせると数千人規模だったため、効率的にやるにはeラーニングの利用が必須だったのです。

情報セキュリティに関しては、まったくの素人だったので、市販されている教材で対応できないか、展示会やイベントに出かけていきました。eラーニングを実現するためのシステムやツールなどはあったのですが、肝心のコンテンツ(教材)はほとんどありません。

定番化しやすい、IT系のコンテンツや資格取得、ビジネスマナーなどしかないのです。 そこで、頭を切り替え、コンテンツをすべて内製化することにしたのです。

内製化は自社にマッチさせやすい

コンテンツを作り上げるには、情報セキュリティに関する知識を得なければなりません。担当者と二人で勉強し、必要な情報を集めることに力を注ぎました。

コンテンツの“材料”さえ揃えば、それまで研修資料や販促ツールなどを作ってきた経験があったので、作成のハードルはそれほど高くありません。

しかし、情報セキュリティの研修などに興味をもつ人はあまりいません。こう想定できたので、可能な限り、わかりやすく、自分たちの身近なことだと認識できる内容づくりに注力したのです。

研修内容が自社の環境とかい離していると、受講者は理解できません。できるだけイメージしやすい内容にしてあげましょう。そのためにも、内製化が必要です。