研修会の帰り道に復習

研修会直後の理想と現実

研修会が終わり帰途の電車の中で、アンダーラインとメモ書きでいっぱいになったページを再度読み返す。今日一日の研修内容を思い出しながら、研修資料と照合していく。明日からの仕事にいかす方法を考え、狭くなった余白に赤いペンで書き込む。家に帰って就寝前に再度、研修資料の流し読みすれば記憶に残りやすくなる。

研修会後をこのように過ごしてもらえれば、より研修の成果は出やすくなるのですが・・・。残念なことですが、研修が終わりアンケートの空欄が埋まったとたんに、研修内容の記憶はどんどん色あせていきます。

丸一日、緊張感をもって研修を受けていると、解放されたい気持ちになるのはよくわかります。しかし、せっかく学んだことは自分のものにしないと非常にもったいないことです。

研修会の復習をしてもらうための知恵

意識の高い人は自ら復習して、学んだことを実践で試してみようとします。あまり意識の高くない人にも復習することを促さなければなりません。

効果の高い方法は、研修会後すぐに受講者が講師役になって、同じ内容の研修会を実施することです。自分が講師役をしなければならないと自覚していれば、自ずと吸収力が違ってきます。

しかし、タイミングよく研修会をやれるとは限りません。時間の長い研修ならなおさらです。

そこで、こんな方法をおすすめします。

受講者が自部門に戻ったら、受講した研修を短時間(たとえば10分とか15分)で部門のメンバーに研修するのです。

上司にマンツーマンで報告するよりも、メンバー全員に”ダイジェスト研修”する方がやりがいも出ます。短い時間に圧縮しなければならないので、研修内容を要約する過程で情報の整理が進み、覚えやすくなります。そして、実際にダイジェスト研修を行うことで、さらに自分のものになっていきます。

◆研修受講(受講者) ⇒ 部門でのダイジェスト研修実施(講師)

こういう流れを確立していけば、研修帰りの電車の中で居眠りすることも減るでしょう。