社内研修資料の印刷・製本は冷や汗もの

資料作成の最終工程は意外と時間がかかる

社内研修資料の内容を考えテキストやイラスト、写真など目に見える形にするのには、大変な労力を必要とします。 研修会の日時が決まっていて、それに間に合うように資料づくりが進められているのはどこの企業も同じではないでしょうか。

原稿がようやくできあがり、いざ印刷をして製本しようとするときに顔が青ざめることがあります。社内の設備を使って研修資料を内製しようと、パソコン画面で印刷「OK」を押したとたん、あまりの遅さにあ然とします。今のレーザープリンターは1分間に30枚以上の印刷ができるので決して遅くはないのですが、枚数をプリントしなければならない状況ではスローモーションのように思えたりします。

研修資料をプリントアウトするだけで二時間

仮にあなたが明朝10時から50人の社員に対して研修を実施する予定だとします。定時を過ぎた6時に完成した原稿枚数は50枚です。プリンターの紙詰まりが嫌なので、今回は片面印刷にします。50ページ×50枚で2,500枚出力しなければなりません。プリンターの印刷能力を30枚/分で単純計算してみると、約84分かかります。コピー用紙の補充も必要ですし、あっという間に印刷工程で二時間くらい過ぎてしまいます。

途中で紙づまりやトナー切れなどのトラブルが発生する可能性もあります。そうなると、もっと時間がかかることになってしまいます。

研修資料完成の秘訣は段取りと気配り

研修資料の印刷・製本過程は研修会の直前に行われることが多いものです。研修会に合わせてモチベーションを高める必要があるのに、間際になってトラブルが発生すると気持ちがへこんでしまいます。

そうならないために注意するポイントをあげてみました。私が実際に経験したことも多く、書いていてあらためて段取りが大切だなと痛感しました。

気持ちよく研修会に臨むためにも、ぜひ実践してみてください。

原稿は完成させてから印刷にとりかかる

元原稿が不完全なまま、出来ているところから先に印刷をしておこうとするケースはよくあります。しかし、これが大きなロスを生みだす原因になりかねませんので、注意してください。何十ページもある資料の順番を入れ替えたり、追加したりするのはとても手間のかかることです。また順番を間違えたりミスをしやすくなるので、原稿が完成してから印刷にかかるように徹底しましょう。

資料のボリュームを見込んでおく

最終的に資料は何ページくらいになるのか、適切なボリュームを考慮して上で把握しておきましょう。

資料の完成形を決めておく

資料は両面印刷にするのか、サイズはどうするのか、綴じる方法はどうするのか、用紙は何を使うのか等々、完成形をイメージして必要なものを準備しましょう

必要部数を把握しておく

資料が何セット必要かによって、後の作業量や準備するものが変わってきます。「資料だけ余分に欲しい」という要望も出てきたりしますので、確認が必要です。

コピー用紙を確保しておく

コピー用紙の使用枚数は普段であれば一定しています。研修資料を作成する際は大量に使用するでしょうから、紙切れのおそれがあります。研修資料用は”別枠”で手配して他の人に迷惑をかけないようにしましょう。

トナーの在庫を確認しておく

大量に印刷するとプリンターのトナーもなくなる可能性があります。予備のトナーの在庫と使用可否を確認し、準備しておきましょう。

ステープラーでとめられるか確認しておく

研修資料が何枚になるかによって、使えるステープラーが変わってきます。一般的なもので20枚程度(10号針使用)、最近主流の11号針を使うもので約40枚綴じられます。もっと枚数が増えれば大型のもが必要になってきます。

針を確保しておく

使えるステープラーがあっても針がなければ何の役にもたちません。大型の針はあまり使用しないので、残り少なかったり、在庫がない可能性が高いので確認は必ずしておきましょう。夜遅く気づいてもコンビニでは売ってません。

他の人が大量にプリンターで出力しないか確認しておく

プリンターで出力するのは、自分だけとはかぎりません。他の人も別件で大量印刷するかもしれません。タイミングが重なってしまうと時間を大きくロスしますので、要チェックです。

他の人に迷惑にならないよう気をつける

もし、あなたが予告もなしに突然大量の資料作成を始めたら、まわりの人はどう思うでしょうか。悪気がなくても迷惑をかけてしまうことがあります。

たとえば事務用品などの備品管理をしている人にとっては、前触れもなくコピー用紙が大量に使われると調達手配が遅れてしまいます。また、予算を管理している人は、突然の経費が計上されると段取りが狂ってしまう可能性もあります。

事前にメールなどで資料を大量に作成することを伝えておくようにしましょう。そういった細かな配慮が社内研修会の運営をスムーズにしてくれます。

印刷・製本のアウトソーシングも一つの選択肢

研修資料のページ数や部数がある一定規模を超えてきたら、印刷・製本を外部へ委託することも視野に入れた方がいいでしょう。複数の業者さんから見積もりをとって相場の金額を知っておくと、後々役立ちます。アウトソーシングすることで研修資料の内容作成に集中できるメリットは大きいです。