eラーニングシステムは使い込むほどに価値が出る

早くeラーニングに慣れてもらう方法

eラーニングシステムを導入するだけで、従業員の教育や能力開発がうまくいくわけではありません。実際にシステムを使う人たちが主体性をもって取り組まないことには、宝の持ち腐れになってしまいます。

使い込むほどに価値が高まっていくのがeラーニングシステムの特長です。受講者側も最初は使い方や学習方法がわからないため、時間もかかり多少ストレスもでてきます。何でも初めてのことは、手間がかかりロスも発生するものです。慣れるにしたがい操作もスムーズになり、時間は短縮されていきます。

慣れないうちに、「eラーニングはやりづらい」というような声が上がってきて、そのまま使われなくなってしまうのは、ほんとうにもったいない話です。

そうさせないためには、早く慣れてもらえるよう、仕掛けていかなければなりません。具体的には社内の研修をできるだけeラーニングでやるように関連部門へ働きかけるのです。

特に全社規模で実施するような研修はぜひとも、eラーニングを活用してもらいましょう。私も他部門の実施するコンプライアンス研修や、内部統制研修などでの利用拡大のため、コンテンツづくりや運営上のポイントをアドバイスしていました。

操作に慣れてもらえればこんなメリットが

従業員みんながスムーズにeラーニングを使えるようになれば、強力なコミュニケーションツールとして活用できます。これは大きなメリットです。

企業経営の中で起こり得る緊急事態を、リスクとして認識している企業は増えていますが、その対応のポイントの一つが”社内徹底”です。緊急事態の際、組織を通した通常の伝達では時間もかかり、正確に伝わらない可能性があります。人を介して伝言ゲームをしていくと、予期しないフィルターがかかったり、何も伝わっていなかったという事態も起こり得ます。

全従業員にできるだけ正しく情報を伝えるには、”同じ情報”を”同じ環境”で伝達することです。eラーニングのシステムが使え、従業員が操作に慣れていれば、これが可能です。

発信情報を「見た」か「見ていない」かを確認できますし、必要に応じて理解度チェックの問題を入れることも可能です。そうすれば発信したことが、どれくらい伝わっているかが見えてきます。

学習だけでなく、他の用途を見つけていかしていけば、導入した値打ちがでてきます。

すでにeラーニングシステムが構築済みで、活用度が低いのであれば、再度取り組んでみましょう。